村上家のマネー教育 (生涯投資家を読んで)B面

生涯投資家を読んで、もう一つ印象に残ったのが村上家のマネー教育。

村上さんが小学生の頃、大学入学までのお小遣いをねだって、それを投資で増やした、というのは当時有名になりました。
村上さんはそのお金でサッポロビールの株を購入。それから毎日、新聞の株価や経済面を読むようになったそうです。
 
思うのは、絶対に社会の仕組みを知っていた方が学校の勉強はおもしろくて興味がわく、ということです。
株を買ってキリンビールの株価をみる、株価が上下する原因を考え、先の株価がどうなるか予測する、そのためには政治や社会、国際情勢がいかに影響しているかということも調べる必要がありますし、論理的思考力も必要とされます。
 
入学時に学年トップで入学した中学生が代々高校を卒業するまでの6年間、その学校の投資をして学校の運営を支えるという漫画インベスターZで投資部の部長が「当時に比べたら学校の勉強なんて屁みたいなもんだ」と言っているのも納得です。
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性の問題にも言えるけど子供は金のことなんか考えなくていい!株価をみる子供なんて子供らしくない!知らなくてよろしい!!という大人って子供を自分の愛玩用に考えてるように思えます。
子供らしさって、その人の望む可愛らしさであり、無知=純粋という勘違いスイッチが入ってないかな。
それでいて成績のいい子が好きって、めっちゃ矛盾してません?勉強を親の言う通りにやるけど、社会の現実には興味を持たない子が好きってこと?
 
それに、お金の問題って、社会に出たら必要ですよね。
自己資金と他人資本の区別もつかず、利子の仕組みも知らない大人が消費者金融でお金を借りたり、キャッシング、リボ払いをしてるのって、知識がないからという人も多いんじゃないでしょうか。そうやって子供を愛らしい存在として可愛がった挙句無知のまま社会に出たら放置する、ってどうなのかなと思うのでした。
 
本にはその他にも、家族で食事にいくときにする「食事代当てゲーム」の話や、親が、毎年11万円を贈与し、村上さんの名義で株を買い続け、それを使って高輪のマンションを買ったとか、大学入学直後、父親のかばん持ちとしてハワイ、ロサンゼルス、ニューオリンズコスタリカエルサルバドルメキシコシティ、ニューヨークを3週間かけて旅行し、父親の友人たちと投資案件について話し合うのに同行したりといった、ちょっとできるかも、という話からなかなか、こ、これはまねできないっす!というようなエピソードもありました。

夏休みですが、子供らしさとは別に、社会で生きていく上で必要な教育とはなにか、を一度考え直すのも、ありではないでしょうか。
 
 

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